名倉亜矢子のブログ

・・・歌って教える毎日のこと
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2011.03.14 Monday

CORNIXのコンサートの夜でした

みなさまいかがお過ごしでしょうか。
ご無事を心から祈りしております。

地震のあった日、私は指導している女声合唱団CORNIXの演奏会を予定して
おりました。目的地の教会に着く直前、地震が起きました。
信号機がわっさわっさと揺れて、道行く人たちは思わず木や手すりにつかま
っていました。すぐさま家族の無事を確認しました。直後は意外と電話も
つながりやすかったんです。その10分後には、つながらなくなっていました。

到着できない団員もいたし、ゲストのサクバット奏者も遅れていらしたので、
状況が把握できないまま、すべてのスケジュールを30分遅らせることに
しました。

だんだん情報が入り、たいへんな地震であることがわかりました。
電車は動かないままで、復旧の見込みもないことが、時間がたつに
つれてわかっていきました。

どっちみち動けないのだから、メンバーは全員揃ったことだし、コンサート
は中止にしても、録音だけでもしましょう、ということになりました。

今考えると、録音の方にも、ゲストの方々にも、すごいわがままを
言ってしまったんですよね。深く反省・・・・ 

そのつもりでいたら、なんと、お客様がいらしたのです!
お近くの方だということですが、こんな日に来てくださるとは・・・
本当に感激しました。

ならば私たちもベストを尽くそうと、きちんと衣装を着けて、本番に
臨みました。ご招待客の小酒井さんも来てくださいました。
会場となった教会に、帰るに帰れず避難していらした方々も
何人か来てくださいました。

CORNIXのメンバーは、ものすごくよく集中し、でもリラックスして、
とてもよい演奏をしていました。指導者として、誇りに思いました。


一生忘れられないコンサートとなりました。


終演後、教会に泊まったメンバーもいたし、歩いて帰った人たちも
いました。私は、車でいらしていた録音の方に同乗させていただき、
新大久保ー新宿間を1時間かけてぬけて、2時ごろ帰宅しました。
録音の坂本さんにも、ものすごくご迷惑おかけしました・・・

でも最後に「この車のメンバーで今度飲みたい」と言ってくださり、
救われた気持ちでした。

そうなのです、深刻な事態であったのに、みんなといっしょに演奏
して、帰路もずっとおしゃべりして、その時間はとても楽しかったの
です。なにがなくても、仲間は大切ですね。

被災地の方々を思うと、言葉もありませんが、どうか1日も早く
みなさんに笑顔が戻ることを、心からお祈りいたします。
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