名倉 亜矢子のブログ

・・・歌って教える毎日のこと
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CDに収録した曲に寄せて vol.3 「谷間にて」

以前、アイルランドに住んでいらした知り合いが教えてくれました:
「アイルランドの人々の生活には、普段から歴史が息づいていて、150年前の
大飢饉も100年前のイースター蜂起も、日常の話の中に出てきました。」

「谷間にて」は、1916年の「イースター蜂起」についての歌です。
結局は失敗に終わるものの、その後アイルランド共和国成立へ向けて人々の
士気を高めた、アイルランド人にとって重要な蜂起だったそうです。

歌は、「私」がある老女に出会ったところから始まります。
彼女は小さいころに経験した、蜂起について語るのです。
谷間に響いた足音、呼応して高鳴る胸。
5番まである歌詞の最後は、毎回
「栄光あれ、おお栄光あれ、勇敢なる愛国戦士に」と結ばれます。

こんな歌が今でも歌われているから、歴史が身近なのでしょうか。
それとも歴史が身近だから、こういう歌を歌うのでしょうか。

結局は失敗した蜂起にちなんだ歌が、こんなに長く歌い継がれるのは、
その悔しさを忘れないためでしょうか。
そうではなく、蜂起したことそのものが誇りであり、自由への第一歩
だったからなのだと思います。
犠牲者も多かったでしょうし、闘いは苦しい日々であったと思いますが、
それでも、強い意思と誇りにあふれた歌なのだと私は理解しています。
「勇敢なる愛国戦士」と歌われるとき、きっとアイルランドの人たちは
胸が高鳴るのでしょう。

それに、いい曲なんです!
ぜひ聞いてくださいね。

イースター蜂起:4月24日のイースター(復活祭)の月曜日に、当時イギリスの
植民地支配下にあったアイルランドのダブリンで決行されたアイルランド民族主義者
による武装蜂起。(ウィキペディアより)

CDやすらぎの歌 | comments(0) | trackbacks(0)

カリフン

 CDに収録した曲に寄せて vol.2 「カリフン」

カリフンCarrigdhounとは地名で、アイルランドの言葉で「茶色い岩」と
いう意味なのだそうです。カリフンの フ は、発音記号で x と表示する、
カタカナ表記が難しい子音がつきます。

詩を書いたのは、おそらくDenny Laneではないか、とのこと。
1840年代、イギリス植民地となったアイルランドの、たぶん最初の蜂起
にちなんだ歌だそうですが、Denny自身もYoung Irelander(青年
アイルランド党)の一員として参戦したのでしょうか。

けれども歌の語り手は女性です。色鮮やかに美しい自然を歌い上げます。
抵抗歌の一種ですが、なんとも誇りと希望に満ちた詩です。
カリフンの美しい自然の讃歌であり、戦争へ行ってしまった恋人への
忠誠を誓う、恋の歌でもあります。
蜂起に参加し、まだ戻らぬ彼を待ちながら、主人公はカリフンの自然の中で、
「私の鷹は飛んで行ってしまった」と歌います。
けれども、彼の帰りが遅いのは、フランス軍に合流したからかもしれない、
と最後に希望の言葉を口にして、歌は終わります。
彼女はこのあと、恋人ドーナルを探しにフランスへ渡ったのかもしれません。
それとも二人の故郷カリフンにとどまり、ヒースの色の移り変わりを見ながら
彼を待ち続けたのでしょうか。
CDやすらぎの歌 | comments(0) | trackbacks(0)

グリーンスリーブス

「やすらぎの歌」は、リュートの金子浩さんと4年前にリリースしたCDです。

遅ればせながら、これからこのブログで、収録した曲に対する思いを少しずつ
書いてみようと思います。

1曲目はグリーンスリーブス。

英語の正確な発音に近づけようとすると「グリーンスリーブズ」と、
最後に濁点がつきます。
しかし、ひろく一般に流布しているのは「ス」なので、解説の那須さんにも
相談に加わっていただき、結局「ス」と表記することにしました。

グリーンスリーブス、つまり緑の袖。
緑の袖のドレスをいつも着ていた「あの女性」にふられてしまった男の人が、

「あんなことも、こんなこともしてあげたのに、僕をふるなんて。
彼女こそがすべてだったのに」

という内容です。
言ってしまえば、他愛もない失恋の歌です。(^^;)
それがちょっとダンサブルな、魅力的なメロディーにのると、
こんなすてきな歌になるんですね。

シェイクスピアの劇中でも「流行歌」として使われたそうですし、
クリスマス・キャロルとしての替え歌にもなっています。
ヒットソングだったのですね。

冒頭のメロディは:
レファーソーラーシラー
となっていて、この シ の音にフラットがつくのか、つかないのか
という質問をよく受けます。
出版されている楽譜も、ついていたりついていなかったり、いろいろです。
私もいろんな先生に聞いてみました。
音楽学、リコーダー、ソルミゼーション、音楽史・・・ それぞれの方が
こちらが正しいのだろう、とそれぞれの見解を教えてくださいましたが、
最後にみなさん「でも、どっちでもいいんですよ」とおっしゃいます。笑 

私も、どっちでもいいのだろう、と思います。

フラットをつけるとちょっと内向的で、はずすと前向きな感じ・・・
と思う私の感覚は、現代人のものでしょうか。
この歌が流行り始めたころの人々は、フラットのついたメロディを
どう感じたのでしょう。

CDではフラットをつけたバージョンで収録しましたが、
演奏会ではそれに限りません。
フラットをはずすバージョンにしたり、1,2番はフラットをつけて
3番だけはずしてみたり。笑 
金子さんは、私のそういう即興的なところは慣れっこで、もはや
なにがあっても驚きませんので、本番の気分で歌っちゃいます。
今度ライブを聞いてくださる機会がありましたら、ぜひチェックして
楽しんでくださいね! 

CDやすらぎの歌 | comments(3) | trackbacks(0)

CD「やすらぎの歌」購入について

 先日、当ブログに「CDがアマゾン等で買えない」とコメントをいただきました。
買えないのに買う努力をしてくださった方、お詫びとともに感謝申し上げます。

CDの製作やコンサートのマネジメントは、沢井事務所さんがしてくださっていますが、
楽器店での取り扱いがなくなってしまった今、CDをネット上でどう販売していくかただいま検討中です。

ひとまず、直接名倉もしくは沢井事務所にご連絡ください。

   ayako.nakura☆gmail.com
   info☆officesawai.com 

上記の☆を@ に換えて、ご用命ください。
お支払い方法を明記したものといっしょにCDをご送付いたします。

よろしくお願いいたします。
名倉亜矢子
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